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2013.05.17 未分類

胃腸炎の漢方

私ももう40歳を越えてきましたので、 最近は自販機ではジュースよりもお茶を買うことが多くなってきました. この前、伊藤園のお茶を飲みながら新しく入った事務さんに 「ブログのネタ」になる病気を聞いてみました. すると… 「胃腸炎」 そこで、伊藤園のお茶を飲みながら「胃腸炎」について書いてみることにしました. 胃腸炎になりやすいので治す方法を、と一口に言っても、 原因がたくさんあると思いますので、 今回は「胃腸虚弱」の体質改善について書いてみたいと思います. 体質改善といえば漢方薬のなので、インターネットで「漢方」「胃腸虚弱」と入力して検索してみました. すると、「六君子湯」「安中散」「人参湯」などのワードがヒットしました. このうち「安中散」はどちらかと言えば対症療法であって、体質改善の薬とは違うかもしれませんね. (人参湯も私は対症療法で使うことが多いですが…) ではこの「六君子湯」と「人参湯」の違いについて少し説明してみますね. まず、成分(生薬成分)ですが… ・六君子湯…朮、茯苓、人参、半夏、陳皮、大棗、生姜、甘草 ・人参湯……人参、朮、乾姜、甘草 同じものが2つ入ってますね. 「朮」と「人参」と「甘草」 「人参」はもちろん高麗人参のことです.単純に説明したら胃が元気になります. 「朮」は利水剤です.胃の中の停水を改善します. 同じように六君子湯の中にだけ入っている「茯苓」も同様の利水剤です. 「甘草」は甘みを加えるためと他の生薬の作用をマイルドにしたり 相乗効果で強くしたりと微妙な役割を持っています. 単独では消炎効果(のど痛)で使うことが多いです. よく似た名前の薬は「生姜」と「乾姜」. 乾姜は生姜を乾燥させたもので、体を温める作用が生姜よりも強く、 どちらかといえば胃よりも腸で作用するようです. したがって、人参湯は冷えによる下痢体質に効果があるということです. その他、六君子湯にしか入っていない生薬は… 「半夏」:胃内容物の逆流を防止 「陳皮」:健胃作用.みかんの果皮です. 「大棗」:元気を出す.(強壮作用) つまり、六君子湯は体力がない方で胃腸虚弱の方にお勧めです. 症状的には食欲不振、食後の胃痛(消化不良)、胃炎などでしょうか? 人参湯は、冷え症のある方で便がゆるくなりやすい方にお勧めです. 漢方も生薬の性質をつかんだら、どういう方を対象に処方を考えられたのかが分かるので、 それに合わせて薬を選んだら良いですね. ではこれにて、今回は失礼します. アカネ調剤薬局 Mr.T